福井での生活について

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郭 榴娟
(カク ユウヤン)

 皆さんこんにちは、お元気ですか。

 私は1年ちょっと前に韓国のソウルから来た郭ユウヤンと申します。今は敦賀高校の2年生です。

 去年敦賀市で開かれたスピーチ発表会に出ましたが、すごく緊張しちゃって思ったよりうまく出来なかったので、もう一度チャレンジしてみたいと思って参加するようになりました。

 福井県は長生きする人が日本で一番ですよね。その理由は空気がおいしいことや景色がきれいなことなど自然環境が良くて住みやすいということだと思いました。また栄養いっぱいおいしい食べ物がたくさんある福井。その中でも一番有名な越前カニ。私も食べたことがありますが、めちゃくちゃおいしくて今もその味を忘れられません。

 最近は、日本語をもっと勉強するために福井新聞を読み始めました。福井新聞は日本地域新聞の中でも発行部数が一位で、これは地域新聞としては珍しいことだと聞きました。今までは漢字とかをよく読めなかったのでテレビでしかニュースを見ていなかったのです。新聞を読んでみたら分からないところもたくさんあって、たまにはやめようかなっていう気持ちもしたんですが、学校の友たちや周りの人たちに聞いてみたりして知らない部分も少しずつ理解できるようになって来ました。そうしながら、日本について福井についてもっともっと勉強したいと思いました。また韓国語と日本語がよく似ているところもたくさんあって、ことわざとかの表現もおもしろくて日本語にどんどん興味を持つようになりました。日本語を勉強しながら私の性格ももっと明るくなりました。言葉遣いによって人間が変わるなんて本当に面白いことだと思います。

 この一年間、色んな事がありました。初めてユカタを着てお祭りに行ってみんなが寄り集まり、踊りながら楽しんでいる姿を見て大変感動しました。また韓国では見たことのない大きな花火も見ました。花火が海に映られてすごくきれいで印象深かったです。そして福井県はあわら温泉が有名ですよね。家族皆であわら温泉に行ったことがあります。その時、初めて温泉卵というものを食べてみたんですが、口に合ってすごくうまかったです。後、あわら温泉に行ってきてから肌がつるつるになって気持ちもよくてストレスも全部解消できました。実は、私の顔はにきびだらけだったですが、日本へ来てからすこしずつよくなって今はにきびなんて全然ないきれいな肌になりました。この間、姉も留学生として立命官大學に受かって、韓国から日本に来ました。姉もにきびのせいで病院に行ってたんですが、治らなくて悩んでました。賞金をもらえば韓国から来たばかりの姉と家族皆でもう一回あわら温泉に行きたいです。もし、にきびで悩んでる姉もにきびが全部治って、私みたいにきれいな肌になるかもしれませんよ。

 やっぱり福井県で一番面白かったのは学校生活です。何度も面接と編入試験を受けて、101年ぶりに始めて外国人として敦賀高校に入るようにました。韓国にいたときにはこんなことがあるとはおもってもいなかったので、初めての経験でどきどきしながら教室に入って見たらクラスの友達皆が韓国語で自己紹介をしてくれて、皆の暖かい心や優しさに感動を受けました。しかし、学校へ通いながら韓国とはまったく違う学校生活にとても辛かったです。その中でも、一番大変だったのは言語の壁でした。私の気持ちをそのまま伝えることがうまくできなくて、言いたいことがたくさんあっても上手に話せなかったので悔しい気持ちもありました。それに他の友たちと同じく勉強しなければならなかったので、付いていくためには何倍も努力しなければならなかったのです。負けず嫌いの性格の私はおしりにタコができるほど一生懸命、勉強しました。その気持ちを持って今までがんばってきたどおり、今からもがんばって勉強したいです。

 福井に住んで一回はこういったこともありました。友たちと道を歩いていた時、あるおじいさんがおばあさんに"早ようしねぇ"って言いました。私はそれを聞いて二人でけんかしているのかなと思って友たちに"あのおじいさんひどいやんなぁ"といったんですが、友たちは"何がひどいの?"って聞いて、私は"夫婦なのに何で早く死ねっていうの?"って言ったら友たちは"あれは早く死ねっていう意味じゃなくて、早くしなさいって言う意味なんだよ。"って言ってくれました。日本語って同じ発音でもいろんな意味があるから気をつけて使わなきゃと思いました。

 去年の夏、私の妹は敦賀市から代表に選ばれて中国に行ってきました。妹と中国の子はお互いにホームステイをしたり、各国を知らせるために観光地に行ったり、伝統的な食べ物も食べたりしました。日本に来たばかりの韓国人なのに代表として選ばれるなんて思ってもいなかったのでとても嬉しかったです。一方では韓国人として日本の文化を中国人に伝えないといけなかったので責任感も感じました。でも、韓国と日本の文化を中国人に伝えながら中国の文化も学べる意味がある経験でした。この大事な経験を通じて国際交流ってむずかしいことじゃなく小さなことから始まるのではないかなと思いました。

 この時点で、このように外国人と日本人が交流できる機会を作ってくださった福井県の方々にありがたいと思っています。これからもこのような交流ができる機会がたくさんあってまた、ぜひ参加してみたいです。ここまで聞いてくださってありがとうございました。

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